進研ゼミ小学講座のチャレンジ1ねんせいでは、6月号で「ミニひまわりかんさつセット」が届きます。
この教材では、ひまわりを育てる体験を通し、観察力や自然界への興味を広げていく狙いがありますが、デジタル教材の「チャレンジタッチ1ねんせい」を選択されているご家庭へのお届けはありません。
にこる
めーこ
相場はおおよそ、最新の月・年度版で600~700円前後(送料込み)
→種まきに適した時期を過ぎるとどんどん値下がり傾向にあるようです。
ミニひまわりが育つ様子が気になる・興味がある方へ少しでも参考になれば嬉しいです。
セット内容と観察内容
実はチャレンジタッチを選択しているお子さんには「ミニひまわりかんさつセット」が届かない、という事を以前から知っていたので、どれも同じ内容なのかな?と思い、安易に年度を確かめず一回購入していました。
ところが、よくよく調べたら以前購入したものは2017年度のものだと気づき、4年も前の種が果たして芽を出してくれるのかな?という疑問もあって、今回、今年度2021年度の種と4年前の2017年度の種を同時に育ててみようと思います。
年度ごとにパッケージの色が違う!
パッケージは似ていますが、年度ごとに印刷の色が違い、古いものには左上に「はてなはっけんプログラム」と記載があります。
はてなはっけんプログラムは、現在の「わくわくサイエンスブック」にあたる冊子の名称です。
にこる
めーこ
入っているもの
パッケージの中身は、個包装されているものの印刷の色が違いますが、水槽のデザインや試験管など、内容はいずれも全く一緒です。
記載し忘れていますが、つちのもとが入っているパックの中に「みずやりひも」も入っています。水槽にこのひもを垂らしておくだけで、土が水を吸い上げてくれる重要なパーツです。
使い方の説明書
小学生向けに、手軽に育て始められるように工夫されているセットとは言え、なんとなくで簡単に育って花が開くものでは無いので、使い方の詳細や育て方のコツが記載されている説明書が同封されています。
また、かんさつセットとは別に「わくわくサイエンスブック」内の綴じ込みに「ミニひまわり かんさつだいさくせんノート」がついています。ひまわりの成長や育て方のヒントを学びながら自分で観察記録ができる便利な冊子です。
にこる
めーこ
ひまわりの種を植える水槽
かんさつセットには「つちのもと」が付いていますが、ひまわりの成長過程で主に「くき」の部分を支える役目があり、容量的にはごく少量です。
成長した根っこ部分は水槽内の水中につかる仕様になっていて、根っこが水中につかるまで成長する間、土の下敷きにする水やりひもを通して水分を吸収します。
めーこ
根っこの成長を観察する試験管とジェル
このかんさつセットには、実際にひまわりの花を咲かせるための植木鉢水槽とは別に、種から生える根っこを観察できる試験管とジェルが付いています。
ねっこかんさつジェル
左:2021年度(今年度)
右:2017年度(4年前)
これを見てすでに4年前の物は機能しないかもしれない?と悟りましたが、ジェルの容量が半分以下に減っています。密封されていてもジェルの経年による蒸発は避けられません。
にこる
ミニひまわりの種
6粒入り。今年度の種はツヤがあり、白黒のしま模様もくっきりしているのに対し、4年前の種は見るからに干からびていて模様もはがれ落ちているように見えます。
専門家では無いので詳細は分かりませんが、ひまわりの種は一般的に長寿命で3~4年以上前のものでも発芽する事があるそうです。(保存状態などにもよるので、全て発芽するというわけではありません。)
根っこの観察開始!
6月7日
4年前のセットは明らかにジェルの量が足りていませんが、根が出るかだけでも確認したかったので様子を見ることに。
説明書通りに種を半分だけジェルに浸しラップをふんわりかけます。
めーこ
6月9日
実は観察開始から24時間過ぎた辺りで根が出ている事に気が付きました。こんなにも早く生えてくるなんて思わなかったのでビックリです!
根が生えてきたのは今年度の種だけで、4年前の種は変化なし。
6月10日
「かんさつだいさくせんノート」には、根っこは下に向かってどんどん伸びていくと記載がありましたが、我が家の根っこは伸びるよりもいきなり発芽する気満々のご様子。
4年前の種はこの日も変化なし。
6月11日
種まきから4日目、発芽したい種が痛んできて、これ以上根っこの成長が見込めなかったので取り除いて新しい種に植えかえてみます。
取り除いた方の種は、きっと土に植えたら元気に育っていたのかもしれない…?
4年前の種はこの日も変化なし。直射日光の当たらない同じ環境で育てているにもかかわらずこの違い。そろそろ諦め時かも?
経過観察~観察終了まで
右の種は観察開始4日目に新しく植えかえていますが、左の種は観察開始から5日後、8日後と、ほとんど成長も見られず痛みだしてきたのと同時にジェルの劣化(腐敗?)が見られるようになったので、この時点で観察終了することにしました。
8日後も4年前の種は一切変化無しだったので、残念ながら寿命を過ぎてしまった種だと判断して観察終了としました。
ミニひまわりの観察開始!
観察をはじめる前に…
かんさつだいさくせんノートの「困った時はここを読もう!」というページに記載がありますが、ミニひまわりを観察する上で害虫が付着することがあります。
ひまわりの栄養を奪ってしまうアブラムシなどが付着した場合の対処法など、一応紹介はされていますが、個人的に植物に付着する害虫全般が苦手な私は、付着したらそれ以上お世話するのが無理だと悟り、あらかじめホームセンターなどで販売されている害虫対策の薬剤を購入しておきました。
アブラムシやハバチなどの害虫に効果がある殺虫殺菌剤の定番品。ホームセンターや園芸店でも安値で購入できます。
にこる
めーこ
6月7日【種まき】
オレンジ色の植木鉢横にある、黄色いお皿部分から空ペットボトルなどを使って水をあげます。
水をたっぷり入れた水槽に水やりひもを垂らし、ひもの上に土のもとを置いて20分程度待つだけで土がふんわりと膨らむのですが、4年前の土のもとは干からび過ぎてカッチカチに固まっている様子。
1時間以上放置してもほとんどこのままの状態だったので、洗面器を使って手でほぐしてから植木鉢サイズに形成して使用する事に。
にこる
めーこ
種を深く埋めすぎると発芽しにくくなるようなので、土に種と同じ長さ程の穴をあけてから種を入れ、種が少し隠れる程度の少量の土を被せます。
発芽に適切な気温は15度~25度位です。芽が出るまでは室温など気にしながら置く場所を考えて決めます。
にこる
めーこ
6月9日【根っこが生える】
左の種は、土の中にとどまり種の殻を割って芽が見えているのに対し、右の種は根っこから土の外に伸び出し、種が完全に土の外に出てしまっている様子です。右の種、なんかおかしい?
4年前の種は案の定、変化無し。
6月10日【芽が顔を出す】
様子がおかしいと思っていた右の種、案の定根っこがしおれてポキッと倒れてしまった。
このままにしておいてもこれ以上成長が見込めないと思ったので、すぐに引っこ抜いて別の種を再度植える事にしました。
めーこ
にこる
6月11日【小さな葉の確認】
最初に植えた種は順調に育ち、芽の内側に小さな葉が生えてきているのを確認。
もう種を外してもいいと思うけど、自然に落ちるのを待ってみる。
にこる
6月12日【種の殻が取れる】
左のひまわりが順調に育つ中、植え替えた右の種が伸びてくる。
ところが前回同様、種が土の上に伸びてきてやっぱり様子がおかしいと思ったので、今回は倒れる前に思い切って引っこ抜いてみたら、根っこの下の方が直角に曲がっていた。
にこる
めーこ
6月15日【芽や葉の質感】
ようやく右側の種も芽が出てくれたけど、芽の片側がくっついている「奇形」だった。植物も生きものなんだな、って思い知らされた瞬間。
このままだど葉が上手く育つか心配だったので、自ら指で芽の片側を裂いて開いた。
にこる
一番最初に開く「芽」は、指触りが良くツルツルしていて硬く、芽の次に生えてくる「葉」には、たくさんの細かい毛が生えていて感触はザラザラだけどやわらかい、それぞれ違って面白い。
6月18日【順調に育たない事もある】
その後、右芽も順調に育って、長さ的にはほぼ同じ高さまで成長しているようにみえるのだけど、やっぱり奇形の予感は的中で、葉が片側しか育たない状況に。
通常は対になるように2枚ずつ葉が出てきますが、右芽は葉が1枚しか生えてきません。
真上から見ると、成長の差は歴然としている事がわかります。それでも一生懸命伸びてくれているので、根が出た後に位置をずらして植え替えたのが良かったのかもしれない?
6月24日【変形している葉の様子】
本格的に梅雨入りして日々日照不足の日々が続きますが、それでも少しづつ成長しているのが感じられます。
右芽は最初の葉こそ1枚でしたが、その次の葉から2枚出てきてくれました。2番目の対葉の1枚はやっぱり奇形の様です。
高さ的には結構頑張ってる右芽ですが、だんだん茎が曲がってきました。どうしても好成長の左芽へ栄養が行きがちなところ、太陽の光を求めて頑張っている姿が伝わってきます。
めーこ
6月30日【美味しそうな葉っぱ!?】
日照不足でも確実に少しづつ成長している様子。
めーこ
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好成長の左芽は次から次へと新しい葉が顔を出し、どんどん大きくなっていきます。
簡単に折れてしまいそうだった茎もこんなに太くなってきました。直径5~6㎜位です。
粘り強く成長してくれている右芽の2番目に生えてきた葉は、思いっきり形がおかしいですが、更に4番目の葉に期待して成長を見守ります。
観察していて気になったこと!
今までどんどん上に伸びていく「新しい葉」しか見えていませんでしたが、最初に出てきた葉がだんだん枯れてきている事に気が付きました。
葉が増えれば増えるほどその分多くの栄養が必要になり、最初の葉は新しい葉が成長するための支えであって、上が成長して役目を終えると順に枯れていくという図式が浮かんできてなんだか切ない気持ちに…
めーこ
にこる
7月8日【植物界の年功序列…】
あんなにツヤツヤで硬かった左の「芽」がとうとう枯れてしまった!茎もだいぶ立派に成長してくれたので、今後もどんどん上を目指して成長してもらいたい。
茎の根本付近になにやら白いものが生えてきた。これは根っこなのかな?新しい根っこが茎の上方からもどんどん生えてきている!
一時は茎の太さもほぼ同じだったのに、ここまで成長の差が出てしまった右芽(写真では左側)
ほんの少しの背の違いでより太陽に近い方を大きくする自然界の厳しさを垣間見た気がした。
ここまでくると、どうしても背が低い方は高い方の葉の影に隠れてしまってなかなか思うように成長ができない気がする。
にこる
めーこ
葉にはたくさんの毛が生えていて、葉を触ってもトゲが刺さったような痛みは無いものの、よく見ると指に細かい毛がいくつも刺さっていたりします。
小学生くらいであれば問題ないとは思いますが、乳幼児など特に小さなお子さんには触らせないように注意しましょう。
種まきから約1ヵ月でこのくらい!
にこる
7月19日【花びらの土台になる部分】
種まきから実に42日経過した辺りで、生えてきたのが葉ではなく、ひまわりの花の土台になる部分「がく片」らしきものが確認できた!
がく片は円形に広がる形状で、先っぽの方がほんの少し黒く染まっている。
順調に成長している方のがく片
低い方のがく片
写真は拡大しているのでがく片だとわかりますが、出始めのがく片はとても小さく、良く見ないと見逃してしまいそうです。
がく片が見られたら、ひまわりの花が開くのももうすぐかな?期待が高まります!
めーこ
7月23日【確実に成長するがく片】
種まきから46日目。当たり種の右側と、2回植え変えて奇形を乗り越えた左側の種で、こんなにも成長に差が出てしまった。
右が当たり種だったのは成長を見れば確実で、すでにこの時点で左を間引いて右に栄養を集中させても良かったけど、どうしてもこの水槽プランターで花を2つ咲かせたい想いが強かったこともあり、諦めきれません。
説明書に掲載のひまわり写真
にこる
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順調に成長している方のがく片
低い方のがく片
低い方も、写真を見ればゆっくりだけど確実に成長している事は確か。まだ諦めるのは早いと思い日々見守ります!
7月28日【がく片が傾く!】
順調に成長している方のひまわりは、いよいよがく片が傾いてきたのを確認。
がく片が傾くにつれて、太い茎に生えている葉もどんどん伸びて広がっていく様子。
傾くがく片を上から見た様子
茎にはびっしりと毛が生えてますが、指で触っても痛くはありません。
横から見ると、ひまわりの花の大きさ(横幅)がどんどん広く成長している事に気が付きます。元気に大きな花びらが開きますように!
低い方のがく片も成長してるよ!
8月1日【がく片が傾きすぎている…?】
がく片は花が咲いた後に下を向くイメージがありましたが、花が開く前にしてはちょっと下を向きすぎているような気がして少し心配でした。
横からみたがく片の様子
ちなみにひまわりの花は太陽が進む方向を向いて動く、という話を聞いたことがありますが、動くのは花が開花する前までで、開花してからは動かなくなり、受粉が終わるとすぐに下を向いてしまう事が多いそうです(個体差はあります。)
にこる
めーこ
もう一つの成長が低い茎のがく片はさほど大きな変化はなし。本当に開花してくれるかどうか、こっちの方がより心配です。
8月8日【開花前に衝撃的な変化が!?】
がく片の傾きすぎがとても気になって仕方がなかったので…がく片と丈夫そうな茎の間につまようじを挟んで、下を向きすぎないように固定してみました。
これが正しい措置なのかはわかりませんが、できるだけ上を向いて開花して欲しいなという個人的願望です。
大きく成長している方の茎
横幅もどんどん伸びていき、ぐんぐん大きな円形に成長しています。
この個体は種まきからここまで、ほとんど手間もかからず全てが順調に成長してくれているので、この種に出逢えて本当にラッキーでした。
成長が低い方の茎
こちらもがく片が立体的になり、本当に少しづつではありますが成長しているのかな?というのが伝わってきます。
タンポポくらいのサイズでもいいから開花して欲しいと願っています…!
…と、ここまでひまわりの花が開花しそうなところばかり見ていて、中心の茎の部分に全く意識が向いていませんでしたが、よ~く観察していたらなんだかおかしな事態になっている事に気が付きました!
これは何だ!?!?
大きく成長しているがく片と同じ太い茎から、もう一つまた別のがく片が顔を出し、成長していた…!!
にこる
めーこ
一本の茎から枝分かれして、何本ものひまわりの花を咲かせる品種の事を「スプレー咲きのひまわり」と言って、現在では最初からそういった咲き方をするひまわりの種も販売されています。
スプレー咲きのひまわりは、比較的小さく、小振りの花が一本の茎から何本も咲く品種です。
8月11日【いよいよ開花目前!】
太く育っている茎の方は、スプレー咲きの品種だった事が判明し、メインのお花の周りにある葉の茎からもどんどんがく片が生えてきている事が判明。
そのため、メインのお花のがく片下辺りにモサモサと小さな葉も一緒に生えてきています。
一瞬しか観察できない開花前の様子
黄色い花びらが開く前の貴重な状態です。中央の暗い部分がとても気になりますが、ミニひまわりの直径は4cm~5cm程で、花びらが倒れていることもあり、まだほとんど観察できません。
新たながく片の発見!
メインのお花のすぐ右下辺りに、順調に成長するスプレー咲き①と、反対側に更に②と③が形成されている事に気が付きました。
成長が止まっている?低い茎
前回の観察からほとんど変わっていない状態なのと、スプレー咲きの茎だという事が判明して思ったのは、普通のミニひまわりよりももっと栄養が必要なのかもしれないと。
ここで液肥など、別途与える事も考えましたが…教材で届いたものだけで観察を続けることにこだわってそのまま経過を見守る事にしました。
8月14日【鮮やかな黄色い花びら】
いざ、花が開く!という時に、真夏なのに何日も雨が降り続き日照不足が心配でした。
なんとか上から順番に開いてきてくれてはいるものの、上下でかなり差が出てきてしまっている感じがしました。
8月16日【花の中にまた花がある!?】
花の上下でかなり成長に差はあるものの、なんとか完成形に近づいてきたミニひまわり!暗くて良く見えなかった中央の部分もしっかり観察することができます。
ミニひまわりなので肉眼では詳細がわかりにくい部分もあり、お子さんには虫眼鏡があるとすごく便利だな、と思いました!
にこる
ひまわりの花をしっかり観察!
- つぼみ
- 外側から内側へ向かって順番につぼみがパカッと割れていく
- 割れたつぼみは筒状の花となり、花の内側には花粉をまとったおしべがある
- 花粉たっぷりのおしべ
- おしべの先端から細く2枝分かれしためしべが顔を出す
めーこ
にこる
ひまわりのように形成される花の構造のことを「頭状花序」といい、キク科の植物の特徴なんだそうです。
8月18日【受粉がしたいのに!】
ここに来て初めて知りましたが…なんとひまわりは「他家受粉」の植物のため、他のひまわりに付いている花粉がめしべに付かないと種が出来ないそうです。
チャレンジの教材で育てるひまわりの環境では、種は期待できないのかな?と思いますし、かんさつだいさくせんノートにもその旨が記載してあり、種ができにくい品種であることも明記されています。
めーこ
随時更新中!
ミニひまわりの花が無事に咲くまで観察を続けます!